先日、とある製薬メーカーの社内勉強会にお招きされ、タイトルのようなテーマで1時間強の講演を実施してきました。
『これからの情報提供−医療におけるオンラインシステムの方向性』
(ZOOMにて開催)
3ヶ月前、私が担当世話人として「九州超音波麻酔アカデミー」というセミナーをZOOM開催しました。
これは全国11箇所を同時にネット接続し、完全オンラインシステムで各演者に協力頂いて、特別講演あり、一般講演あり、超音波ハンズオンによるリアル動画配信あり、複数メンバーによるディスカッションセッションありの、5時間を超える学会さながらリアルタイムオンラインセミナーでした。
なんと300人に迫る参加者が全国から集まり(オンライン)、非常に先駆的かつ時代に即したセミナーで盛況のうちに幕をとじることができました。
そして、そのセミナーを聞きつけたメーカーの担当者から、その運営についてと、
タイトルにあるような
「オンラインを駆使した今後の医療に関する情報提供の方法」
について社員に聞かせたいとのことで、今回の社内勉強会の開催に至ったわけです。
コロナに揉まれた2020年ももう終わろうとしていますが、情報提供の手段を大きく変えた1年だったといえます。
個人的に数々のセミナーを運営してきましたが、そのすべてをZOOMを駆使したオンラインセミナーにシフトしていき、一定の成果を得たと自負しています。
今年のセミナー運営は困難を極めるだろうと考えていたのですが、このオンライン化は今まで届かなかった参加者への情報付与に貢献し、濃厚な情報をほしがる人がかえって集まってくるという予想しなかった事態へと進展しました。
とくに医療関係の情報提供は、これまでは「トップダウンで全体に届けるもの」であったのですが、これからは「必要な人に必要な分だけ」おこなっていくようになると考えます。
逆をいうと、私たちも情報がほしければ情報を出さなくてはなりません。
メーカーの皆様も私たち医師に情報を届ける手段がなくなって困っているとのことでしたが、これからはターゲットを変えて、情報を出している医師に適切に情報を届けていくことが、keyになるのではと考えています。
9月に開催した九州超音波麻酔アカデミーウェビナーも、完全オンラインで準備をすすめ、全国のこの分野における主たるメンバーをリンクしました。
この経験は次の世代のセミナーのあり方にも繋がり、さっそく他箇所でオンラインセミナーが開催され始めています。
人と人が関わる情報提供というコンテンツそのものは変わりません。どのようにつながっていくのが最適解か?ということだけが、テクノロジーとともに進化していくのだと思います。
私は常日頃から、後学する医療従事者に自分が勉強した事柄を伝えることを継続していきたいと考えていて、本ブログをその情報発信手段の一つに位置づけています。
次回以降は、先日の社内勉強会ででた質問に答えるかたちで、今後の情報発信について記していこうと思います。