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麻酔科医師の研究日誌

新しい転換の年。2020年、働き方のみでなく、すべての概念を変える年。

久しぶりの投稿です。

雑記です。

医局長という管理業務の2年間を経験し、2020年からペインクリニックという麻酔科学の一つで、これまで経験してこなかった新しい分野にチャレンジしています。(麻酔科の3大分野は手術麻酔・集中治療・ペインクリニック)

 

人生は短いし、経験できることも限られているし、

「やってみてよかった」

少しでも

「ひとのために役立つことができた」

そのような経験をコツコツと積み重ねていきたいと考えています。

 

世間は新型コロナウイルスの感染拡大で、これまでわれわれ経験してこなかった世界的な未曾有の社会危機に見舞われています。あえてここで詳細は説明しませんが、不要不急なものは削ぎ落とし、本当に必要なものだけ、生きるための最低限のところで人類が戦っています。

それとともに、これまで当たり前だった社会のインフラにも多大な影響与えているのが実際です。

パンデミック・コロナとともにインフォデミック現象も蔓延しています。

インフォデミックとは、インターネット媒体を介した噂やデマをも含んだ大量の情報氾濫のさまを表した用語です。

SNSの普及も相まみえて、常に手元にあるスマートフォンを通じ人類は何を信じて過ごしていけばいいのかわからなくなりました。

 

本当に必要な情報や価値の、取捨選択です。

これまでも、これからも、引き続き重要な課題です。

 

私ごとでいえば、今回の騒動で身の回りのイベントが自粛ムード(実際開催困難な状況のものばかり)でほぼほぼキャンセルとなっています。

学会やセミナーなどです。

今は必要な臨床業務のみ粛々と摂り進められています。

 

月に一度、マンスリー・プランニングといって一月の振り返りと翌月のプランニングを行っていますが、先日は大きな予定が何も記されていない5月のカレンダー手帳を眺めていました。

「ああ、これまでどれだけ他人に企画されたイベントに乗っかっていたんだろう」

そのように感じる瞬間でした。

もし、自分が企画するなら、あの手この手で開催に持ち込むはずです。

(4月は唯一、研修医向けの勉強会を企画しており、オンラインセミナーとして無事完了することができました)

ワクワクするような、私が周りが世間が楽しくなるようなイベントを実施し、医療人(とくに研修医や若手医師)がモチベーションを上げることができるような雰囲気を作るのが、私の過去の経験を意味あるものとするための使命です。

 

ペインクリニックの分野、とくに外来業務や病棟業務に関して始める医療は新鮮なことばかりで、手術麻酔・集中治療分野からの転向は思い切ったものと思われがちです。

しかし麻酔科で習う医療は医学の基礎のキソであり、ペインクリニックに関しても患者のためになることと感じられることが日々のなかに多々あります。

他の分野と比較して、時間の流れがゆったりですが、診察などは最も患者さんに近いところで医療を行っている気がします。患者さんから「ありがとう」と言われる機会が最も多いです。

医療人として、いや人間としての『価値』です。

自分の外来に足を運んでもらうという感覚はこれまでに経験したことのないものでした。

 

2020年は、本当に大切なもの、本当に必要なもの、というのがピックアップされそうな気がしています。新しい分野にチャレンジするということには基礎から覚えるということが必須なので、本質的な感覚や価値を研ぎ澄ませながら臨床を覚えていこうと思います。

 

医師歴18年か19年か忘れました。。。この2020年。

他人からではなく、自分が欲しているもはなにか、という感覚を身につけていきたい、そんなスタートの年にしなければなりません。