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麻酔科医師の研究日誌

麻酔科医のマンツーマン指導

自分自身、マンツーマンで麻酔を指導する機会を多くとっています。

全身麻酔を担当する麻酔科は、どの施設もほぼ同じようなシステムで学生指導や研修医指導を行っているのではないでしょうか。






全身麻酔は、周術期を通しての患者さんの全身管理を行う手技です。
同じ薬を使って同じ方法で、ほぼ同じ手法で、安定した全身状態を維持します。


しかし実際は患者さんそれぞれで麻酔薬の投与量は変わってきます。
同じ患者さんであっても、全く同じ手術内容というものも存在しません。

手術者による手術内容にも少なからずの違いがあるでしょう。

全く同じ手法で麻酔をかけたとしても、おそらくは麻酔担当者によっても手法が変わってきます。

非常に再現性に乏しい医療行為です。




なので、今その場で起こったことを、その場で解決しなければならないことが多々あります。


そしてそれをライブで伝えるためにも、その場に存在してマンツーマンで手取り足取り指導し、なるべくならその場で疑問を解決していくことが理想です。


言ってみれば、医療行為というものは殆どそうであるといっても過言ではありません。




麻酔を指導する時はマンツーマンで2人並んでいます。

なるべくなら、例えば1週間続けて同じ指導医を付けたほうが指導もしやすいし、教わる側も質問しやすいです。


屋根瓦教育という言葉もあります。
なるべくなら近い立場の2者で、可能な限りのマンツーマン指導ができるようなシステム作りを心がけています。

そうすることで、教わる側への余力あるチャレンジ(ステップアップ)を施しやすくなります。

こうしてひとつひとつの手技を覚えていきます。



麻酔科診療に少しでも興味を持ってもらいたい一心です。