●術前診察をしよう!
術前診察はとても大事です!
とかく、麻酔科研修は手技に走りがちで、やれ点滴だ、やれ挿管だと、手技一つ一つの成功率にばかりとらわれがちです。
しかしこれも、仕方ないのです。
スーパーローテーションシステムが始まってからというもの、必ずしも麻酔に興味がなかったとしても、システムに組み込まれた研修医全員がローテーションするカリキュラムになりました。
そして、最短1.5ヶ月という短い期間に麻酔の大事さや面白さを学ぶには時間が短すぎました。
私は来週の麻酔科研修医勉強会で、術前診察の大切さをレクチャーしようと思ってます。
●私の考える術前診察
定例手術の麻酔では、術前診察をすることでその8割がたの麻酔が決まってしまうと言われます。
麻酔計画がしっかりと踏み固まります。
そのくらい重要なのです。
まず患者さんと直接話すことで、患者さんを安心させることができます。
こちらも患者さんを安心させることで、自分自身を安心させることができます。
一般的に術前診察では、術前カルテ診察で読み取れなかった内容を直接問診します。
そして診察では、合併症・既往歴に応じてしっかりと患者さんから、文字として目に見えない情報を詠み録ります。
麻酔科特有の診察としては、静脈の確認、挿管困難の予測などです。
麻酔科スタッフの多い総合病院の麻酔科環境では、手術室現場に携わることの多い研修医は、時に上級医に術前診察を任せっきりにしてまっています。
ここで、ガツンと初心を育むためにも、
『患者さんに会いなさい!!!』
と、告げようと思います。
答えは全て、ベッドサイドにあるのですから。
●術後診察に行きたくなる
もちろん術後診察も大事です。
周術期を担う麻酔科は、
術前診察
⇓
術中管理
⇓
術後診察
でもって初めて1例の麻酔業務を完了できます。
術前しっかりと話せば、術中管理を完璧にこなして術後もフォローしたくなります。
ここで患者さんの笑顔を改めて感じ取れます。
時に厳しい意見をも頂きます。
でもそれが次に生きるのです。
レッツ術前診察!