今週はICU日勤業務、当直勤務、手術室支援、外勤麻酔、など。なかなかハードに過ごしました。師走の忙しさといったところでしょうか。
お陰様でこの土日週末はルーチンでの勤務は入っておりません。そこで土曜日の朝に、麻酔科・集中治療医の理想的な週末について考えてみようと思います。
●週末(土・日)がoffであるということ
今週末は当直が割り当てられていません。
麻酔科医の勤務形態の特徴として、ベッドフリーであるということが第一に挙げられます。麻酔科医は手術室の中で、日々予定される各科からの手術麻酔依頼を受け患者の麻酔を担当するという業務です。
なので基本的には予定手術の入らない休日には仕事はありません。
場合によっては術前や術後の患者の様子をみるため病院に出向くことはありますが、必要に迫られて休日出勤することはなく、ある程度コントロールできます。
待機をしていて緊急手術に対応する場合ももちろんあるのですが、オンコール制度といって割り振られているため、担当でなければ呼ばれることはありません。
これが集中治療室を担当し患者を持つとどうなるでしょうか。
重症患者ばかりのため患者と接しなければならない時間は増えます。
というか24時間管理体制です。
急性期医療であるICUは、勤務体系もはっきりしなければなりません。
基本的には引継ぎシステムので当直医以外がルーチンに出てくる必要もありません(出てこなくても良いシステムにしています)。
スタッフが揃い、24時間勤務・引継ぎ体制が確立してこそのICUなのです。
週末であれば勤務は2名の当直医に委ねられます。ある程度の上級医になれば、緊急時や治療困難時のバックアップ体制も必要となります。
●土曜日の朝は早起き
以上を踏まえて、理想的な週末について考えます。
夜早く寝て早朝早起きし、プライベートタイムを朝充実させるという朝活を行なっています。ダラダラ過ごさないためにも、週末のスタートである土曜日の朝は何とか早起きして活動を開始します。
もちろん寝て過ごすのがいいという人もいますが、充実できるどうかは土曜日の朝の使い方にかかっています。
土日は週末でゆっくりしたいという反面、次のウィークデイの仕事をのことを考えなければならない時でもあります。私はweekly planningを行う時間をこの土日どちらかの朝に持ってきています。
さらに土曜日の早朝に関しては、この週末を思いっきり楽しむことができるようスケジュールを再確認する時間でもあります。
土曜朝活のための絶対的原則は、金曜日の夜、早く寝てしまうことです。
●家族との時間(プライベートタイム)、仕事の時間(オフィシャルタイム)
1週間を俯瞰すると、一般的には土日を家族との時間、月〜金を仕事の時間と割り振ると思います。
しかしどちらかのためにもう一方を犠牲にするような生活は送りたくありません。
どちらも常に全力投球するというのが私の目標です。
1週間は巧くできていて、週末までに仕事疲れが出てくると土日休日。子どもや家族と過ごす土日に疲れてが出てくると、また月曜日がやって来る。
どちらかが永遠に続いてもいいのですが、そのような人生は楽しくないでしょう。
仕事に関しては暦・曜日通りに過ぎていきますが、家族との時間を考えた場合、土日は目一杯家族と過ごし、月〜水曜日は家族時間からの休養。木・金曜日でまた週末の予定を立て、土日がまたやってくる感じです。
私の場合、仕事のピークを水曜日、家族との時間ピークを日曜日に持ってくるイメージなのです。
多摩大教授の久恒啓一は時間の過ごし方について、公・私ではなく、公・私・個の3つに分けるべきであると言っています。
公…仕事、私…家族や恋人、個…自分そのもの趣味など。
私と個の概念を独自に確立できれば、よりよい人生が送れるようになるのでしょう。
●オフィシャルだけどルーチンでない仕事
今日私が5:50に起きてやっていることは、メールチェック、読了本の整理、麻酔台帳(今週の仕事の振り返り)、仕事カバンの中身整理、土日の予定、Facebook、本ブログです。
これは紛れもなく個の活動です。
休日に行う仕事(公)は、気になるICU患者の診察、文献整理、学会の準備や執筆活動、データ整理、医学に関する勉強・読書などで、あげればきりがありませんがこのどれもがルチンワークではありません。ICU患者診療は、引き継ぎ体制で行うのであれば(特に後輩であるならば)任せることも大事です。
締め切り間近の提出書類があれば週末を使ってでもやってしまわなければなりません。しかしなるべくなら、貴重な休日は重要書類の締め切りにビクビクしながら使いたくありません。
そうならないように朝活を行いながら、公でもない私でもない、個の時間として読書などにインプットやブログなどのアウトプットを行い、いつでも勉強できる時間を確保しておくというのが良いです。
早朝一時間でも有効活用できる時間帯を持っておくことができれば、必要に迫られる提出書類なんかもウィークデイのうちに済ませられていることが多いです。
そしてたとえ休日であっても、早朝を個の時間として確保することで公・私を満喫できる人生が送れるのではないかと信じています。
今回の話は、病院の診療体制が整っており、当直業務でない休日であることが前提の話です。
最後に断っておきます…。
なかなか現実は完璧には行きませんね。
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