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麻酔科医師の研究日誌

ARDS診断基準が変わります

ARDS診断基準が変わります。今秋の2011ESICMからの速報です。



Berlin definition of ARDSとして発表されました。近々、JAMA掲載予定。



新しい診断基準です。

クラス    P/F                胸部Xp
Mild     201-300 PEEP/CPAP>5     bil opacity
Modelate   <200 PEEP>5        bil opacity
Severe    <100 PEEP>10        少なくとも3領域のopacity肺野3/4以上の浸潤影

さらに病態学的に心不全、肺水腫の否定など。




大きな違いは今までのALI(急性肺障害;P/F 200-300)という、概念がなくなるということです。

確かに臨床上、数値だけで言葉を使い分けるのに、何となく違和感があったものです。



今後はこれが診断基準となっていくと思われます。さっそく、新診断基準での各施設の割合や重症度、治療成績がベースラインとして調べられるのではないでしょうか。

P/Fが100未満でSevere ARDSということなので、より重症患者を綿密に区別していくことになります。より重症度の高い治療困難な患者さんに役立つのかもしれません。


まずは後ろ向きに検討し、自施設のARDSをみなおす機会にしようかと思います。



世界レベルに追従しながら、何事もスタートダッシュです!!